ビールの観察ポイント 呑み屋学

昨日は、仕事を早めに切り上げて「自由が丘」へ数年ぶりに行ってきた。

最近、それっぽい立ち飲み屋が散見されるという情報を得たからだ。ただ、実際には一軒しか見つけられず、そして、いかにも「自由が丘の立ち飲み屋」であった。

悪い店ではないし、値段もそれなりなんだがなんせ酒の量が少ないので結局それなりのコストになる。「生ビール350円」と看板に書かれていたので期待していたのだがグラスビールだったし。全体的に悪くはない店だが他に立ち寄る店もなく、やはり自由が丘は私向きではないのかも?と言ったところ。

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最近、「生ビール○○○円!」と店の外に掲げている店が多いのは皆さんもご存じかと思う。でも、実際に頼んでみると「グラスビール」ということも珍しくない。

ちなみにこの程度ではお店は嘘をついていない。サーバーから出されるビールはすべて「生ビール」というのが業界慣習だから。

なのでまず、その店の善し悪しは「ビールの量と値段」で分かる。

そして、次に来るのは「生ビールのコンディション」である。

みなさん「とりあえず『生』で。」とか「生中!(なまちゅう)」と言った具合に最初は「中ジョッキ」を頼むと思う。

違うだろうか?

これは完全にシロート。

私は100%「瓶ビール」である。ジョッキなんて滅多に頼まないし、初めての店ならなおさら頼まない。「瓶ビール」のある店なら絶対瓶ビールだ。

ご存じない方が多いと思うので説明すると、現在、「瓶ビール」も「生ビール(缶も含む)」も中身は「同じ」である。生ビールが珍重されていたのは「昭和の時代」であって冷蔵技術が進んだ現代において違いはない。

また、サーバーから供される生ビールというのはサーバーの管理が重要で、原則毎日清掃しないとならない。ただ、チェーン系の居酒屋などは清掃のたびに2~4杯分ロスが出るので嫌う傾向にあり、味がおかしかったり、カビ臭いビールが出てくるのはそういうことだ。

なので「瓶ビール」なのである。

また、「瓶ビール」というのは実に奥が深く、私の持論だが;

瓶ビールの温度、値段と比例の法則

というのがある。これは何かというと瓶ビールの値段が安い店ほど「冷えている」のである。そして「安くて有名な店ほど客は瓶ビール」を呑んでいる。初めて入る店では周囲を確認してから注文するように。

客にとってすれば、生ビールほど味にバラツキもないし、注ぐ奴によって量やコンディションが変わることもない。もっと言ってしまえば「瓶のお酒」は間違いないということでもある。

そして酒好きの連中はコストとコンディションにうるさいのは店も重々承知なのでこの辺は手抜きをしない。

それでは「瓶ビールの相場」はいくらか?

酒屋で買ってだいたい270~300円程度(大瓶)だと思う。

私が知っている飲み屋で大瓶(633ml)最安は390円で、年に数回行く店で600円。どちらもキンキンである。

だいたい普通の飲み屋さんで中瓶(500ml)が500円~、という相場だと思うが、値段が高くても「ぬるいビール」を出す店は多いので油断は禁物だ。

また、注いだときにグラスに「気泡」が付いているグラスというのはちゃんと洗っていないグラスである。きちんと洗浄してあるグラスには気泡は付かない。さすがにここまで気にすると完璧な店というのは限られてくるのだが、「グラスの気泡」でその店のやる気が分かる(※店側も気泡の付くグラスはどういうことか分かっている。こんなこと知らないで飲み屋やっている奴はいない。なので単なる手抜きである。)。

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たかがビール、されどビール、でもそこにはたくさんの「観察ポイント」があるのだよ。

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