東京、上海、ニューヨーク

ふと振り返れば師走。

日々、何かとバタバタしてしいるし、今年やろうと思っていたことでできなかったことなんかがけっこうあったりもする。そこは私も人間なのでそうそう完璧にできる訳ではない。

今年は事務所の移転、自宅の引っ越しなど手続きだけでもかなり手間取った。移転や引っ越しの諸手続は本当に面倒だ。事務所の移転に至っては管轄の法務局が変更になるのでその手続きの印紙代だけで6万円もかかった。

その一方、今年は7月に上海、10月にニューヨークに行く機会があった。すなわち、一年のうちに東京、上海、ニューヨークを見比べることができたわけだ。

ここ数年、上海は毎年行っているがこの都市は毎回行くたびに進化している。

建物が増えているというのもあるが「人のマナー」が確実に向上している。昨年あたりなら街中を走る車はクラクションを鳴らしまくるし、歩きたばこも普通、道はゴミだらけであった。ところが今年はクラクションの音も控えめ、歩きたばこも減っている。ゴミにいたっては24時間体制で清掃員が掃除していた。

(※清掃員の人はこの水色の制服を着て作業している)

(※宿泊先の近所。すべてが清掃されているということではないが、明らかにきれいな場所が増えたのは体感した。)

さらに、いまはやりの「シェア自転車」は上海が成功事例とされている。

(※自転車は専用の白い枠線の中に停めることになっているのだが・・・。)

これもまた場所によってなのだけど、こうした自転車が散乱していることもあれば、そもそも何社あるかわからないくらい競合が出てきているのも事実で、街中のいたるところに各社のシェア自転車が放置されている(※写真のオレンジ色の自転車は「モバイク」)。一応、各社乗り捨てられた自転車を回収し(自転車にはGPSが内蔵されており、前かごにソーラーパネルが付いていて電池切れしない仕様になっている)少ないエリアに振り分けているようだが実際には追い付いていないようだ。

散乱している自転車についてはさておき、滞在中若者たちがこうした自転車で移動している光景をよく見かけたし、上海は自転車があるととても便利な街ということは知っているので私も使ってみたかった(海外からの旅行者には銀行口座の問題などいろいろと手続きが面倒らしく断念)。

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さて、話をニューヨークに移そう。

実のところニューヨークは二回目である。個人的には仕事じゃなきゃ行かない場所トップ10に入る。なぜかというと先に結論を言うと「東京」と変わらないから。実際のところ前回行ったのは7、8年前だったがそのときとさほど変わってもいない。

街中はいたるところ工事しているし、渋滞もひどい。宿泊した場所は前回と同じところに泊まったが、そとでタバコ吸っているとタバコをせびりに来る奴もいる。治安こそ良いが「よろしくない人たち」もいるのは確か。

(※外から写真撮ってたら中の兄ちゃんがこちらをガン見しててひるんだw)

(※工事中のビル群)

世界有数の観光地ではあるが、物価も高い。ちなみに物価に関して言うと、日本のビジネスホテルくらいのレベルで400ドルほどで、さすがに仕事とは言え金になるかどうかもわからない出張に費用はかけたくないのでドミトリーに泊まった。

(※この部屋は四人部屋。入り口近くの下のベッド(←良い場所)で安堵した)

(※自分のスペース。これ以外に専用のロッカーもある。)

(※専用ロッカー。中にUSBポートが備わっている。これはちょっと感動)

ちなみにこのドミトリーで一泊74ドルする。前回言ったときは34ドルほどだったと記憶してるので実に「倍」である。

それでドミトリーなので世界中からいろんな人たちが来ていて、そういう人たちと会話するのも楽しい。みんな挨拶もするし、飲みに行けばすぐ友達になる。ドミトリーは貧乏臭いと思われるかも知れないが、一人旅なら悪くない(相当慣れが必要だがw)。ちなみに欧米の場合、ホテルだと場所も悪く、さほどたいした部屋でもない割に高いということはよくあるのでドミトリーのほうが気楽である(※中国では必ずホテルに泊まりますけどね)。

前回行ったときとやはり時代が変わっているというか便利になった点も多々あった。

まず、ネット環境。ドミトリーにはWIFIがビンビンに飛んでいるのだが、移動中はソフトバンクの「アメリカ放題」を利用した。これはとても助かった。現地でSIMカードを探す必要もなく、iPhoneの設定をちょこっとするだけで使い放題。

※昨年行ったケルンでは公衆WIFIを使ったのでSIMを探す必要なかったし、今回使わなかったがニューヨークにも公衆WIFIが飛んでいる。ただ、どの程度使えるか確信が持てなかったのと現地でわかったのだが各所にWIFIのターミナルがあるにはあるがそこではホームレスがスマホの充電をしていた。

次に「Uber」。ニューヨークに行ったら是非お勧めしたい。私は二度ほど使ったがタクシーはメーター制だがUberはスマホから予約し、最初に料金が決まっている。ニューヨークは時間帯問わず渋滞がひどいのでこれはよかった。

ちなみにシェア自転車もありました。

正直なところこの「ステーションスタイル」ってどうなんだろうねぇ、、、秩序は保てるかも知れないけど台数が限られるし、ステーションに停める自転車も偏りそうな気がするのだけど。蛇足だけど札幌の場合、中心部のステーションなんてこんな感じだし(たまたまかも知れないけど)。

(※↑札幌のステーション。完全に出払っています。一台だけありますが、あれは私が返却したやつです)。

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さて、話をニューヨークに戻そう。

ただ、便利になった部分もあるが、結局のところ新しいインフラやサービス増えたもののそれらは「ニューヨークだから」というものではない、と。街全体から受ける空気感は東京と変わらない。勝ち組と負け組の差が歴然としているというか、、、

その結果、個人的に感じたのは東京とニューヨークは「ダウンサイド」しか残されてない、ということ。

東京で働いていて「都民じゃない人」はかなりいる。ニューヨークも同様に「マンハッタンじゃない人」も多数いる。

決まった(しかも狭い)土地の中でスクラップアンドビルドを繰り返し、新たな経済手段として「観光」があって、その一方、金融の連中はビルの中の見えないところで商売して大金を動かしている。儲かっているかどうかはわからないけど、少なくとも動く金額は膨大だ。ただ、その膨大な金の出所は「組織」の金で「個人」じゃない。誰かの金(※正確には誰かが集めてきた誰かの金)を動かしている。

一方、中国(というか上海)はいまだにマンション投資がブームでそれって全部個人の金なんだよね。細かく言うと「相続税がない」ということも影響しているんだけど、現地で聞く限りではバブルがはじけると言われつつも値上がりが続いている。街中には不動産屋がいたるところにあって(これは東京も同じだけど)、掲示されている物件価格が東京並みでびびった。

(※街中の不動産屋物件表。一元22円ほどとして安い物件で5,000万くらいから)

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ここまで書いてまとまりの無い内容になってしまい、うまくまとめられないというか何を軸にしたらよいかわからないのだけど、東京、上海、ニューヨークを偶然比較してみる機会があってその情報量や気づいたことが多すぎて整理ができていない。これはこれで個別に友人らと飲みながら話そうと思う。

いずれにせよ、何が良いとか悪いとかというよりも、時勢を読み解き、いつでも動ける心構えが必要だということだけは間違いなく言える。

来年はどこに行くのか、そして何を見つけるのか、楽しみではあるけど何もまだわからない。

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