桜新町の隠れた名店
桜新町の駅を出てすぐくらいのところに「萬福そば」という立ち食いそば屋がある。
近隣で働く人たちや地元住人なら知っているであろう名店である。
店の広さは厨房含めて四坪ほどの狭い店だが昼時に行くと満員である。店のレイアウトは「逆コの字型」で食べている客は壁を向き、後から来た客は「コの時」の中の空きスペースで立ち尽くすだけである。
この店の特徴は注文を受けてから茹で始めるところにある。一般的な立ち食い蕎麦にありがちな「作り置き」をしているのを見たことが無い。
食べればすぐ分かるのだが蕎麦粉の割合が多く(恐らく五割かな・・・)、作り置きができない(予想)。味は触感がキリッとしたコシがあって旨い。つゆもスタンダードなつゆで個性を出さず、麺で勝負している印象。オプションのかき揚げもなかなか具だくさんで作りも丁寧だ。このクオリティでもりそばが290円は実にリーズナブル(※かき揚げ130円)。
桜新町界隈の飲食店はほぼ利用しないがこの蕎麦屋だけは完全にリピーターになっている。
ただ気をつけるべきは「親子経営」らしいのだが、ここの父親よりも娘が茹でた方が旨いという一見の客には分からない違いがある。夕方は娘さん一人でやっているので外れは無いが、昼時は要注意(それでも旨いんだけどね)。また、営業時間が朝7時からという私のような人間にはぴったりなのも良い。朝は母親がやっているようなのだが母親の茹で具合も旨い。ただ、やはり大勢の客がいるときは茹で加減が難しいのかも知れない、ということで一応父親もフォローしておく。
かつて用賀に「松竹庵」という都内の立ち食い蕎麦好きには有名な店もあったが残念なことに昨年からラーメン屋に変わってしまった。なので必然的に近所で「蕎麦」と言えばここに行くしか無くなった。
蕎麦好きにはありがたい店だ。近所にあって良かった、と思える店。
※相変わらず食い物の話を書いているにも関わらず写真が無くて失礼m(_ _)m
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