書籍のタイトルと出版不況。

ここのところ本なんてほとんど読んでないのですが、なるべく書店へは行くようにしています。

行って何をしているかというと各ジャンルの本の「表紙の写真」を見たり、雑誌の「表紙の写真」を見てライティングの研究をしているのです。「女性誌コーナー」で薄ら禿げたオヤジが舐めるように立ち読みしていたらそれは「私」かも知れません(もう慣れましたがw)。

それで一般書というか、ビジネス書とか自己啓発書とか、山積みコーナーとかも一応見て回ります。手に取ることはほとんどありませんが、そういうのをつらつらと眺めると「?」というタイトルの本に出会うことがある。

それで本日はそんなことにツッコミを。

●「なぜ××なのか?」系

読者に「問いかけている」のだろうが私に言わせてみれば「何でおまえが俺に聞いとんねん?」と思うわけです。そもそも読者に問いかける自体がおかしい、というか「共感性」を求めているのかも知れませんが、かつてその手の本を読んだ限りでは文字数を埋めるためにごちゃごちゃ書いてあるけどオチがイマイチ分からない、ということがほとんどだったという印象(だから問いかけているの?)。

●「××するな!」系(男性著者、新書に多い)

この手の本って明確な「答え」あるの?読んだこと無いけど。世間は答えのない曖昧なものにお金払うんですか?だとしたらこの世から詐欺なんて無くなりませんよね。

●「××したければ△△なさい」系(女性著者に多い)

こういうタイトルの不思議なところは(著者が女性だからというのもあると思うけど)「しなさい」じゃなくて「なさい」なんだよね。こういうタイトルにすると女性の読者層から共感得ることができるのかいな?

ってか日本人ってすごい「ドM」だよね。私でもこうしたタイトルで著者の写真(帯に付いている)がちょっと気の強そうな女の人だったらなんかちょっとキュンとなるかも(※除:勝間和代)。

●「××の正体とは何か?」系

もうね「そもそもお前(著者)誰やねん!」と言いたくなります。

●「××式△△」系(ムック本に多い)

「カリスマ系」の人が本当に書いているのかどうか分からないけど、やたら「部分痩せ」に特化している本に多い。通年見かけるが春先から夏頃までが「旬」なのでしょうか。

ムック本ではないが「Tarzan(ターザン)」も同様(※私個人の見解です)。

●「××メソッド」系

きっと「××式」の次というか、「カリスマ××」の後継系。前述の「××式」よりもヤングな層を狙っているようにも見える。

それでいつも思うんだけどこれって著者の持ち込み企画なのか、編集者の企画なのか、ということ。

●「××な人の△△な習慣」

けっこうな頻度で見かけるタイトルですが、結局のところこの手の本が売れると言うことは誰も「××な人」にはなれていないということか。意外と「ドル箱なタイトルの付け方」かも知れん。

●「タニタの社員食堂」系

これは別に「系」じゃないんだけど最近では続編も出ている様子。この本の内容に関しては「すばらしい!」と思うばかりですが、そんなに売れている本にも関わらず「効果を報告している人がいない」という事実。こういう本が売れて国民が痩せて健康になれるなら国の医療費負担(税金だよ♪)も減ってみんなハッピーになれるはずだがそうじゃないのが悲しいところ。

・・・・、とりあえずこの程度にしておこうか。

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それで私は読書をしない。「だからお前はバカなんだ!」という叱責に対しても甘んじて受け入れる所存です♪

だって、こんな本読んで人生が豊かになるならそりゃー読みますよ。

先日も某氏に話したのだけど;

「そんな本に1,500円使うなら立ち飲み屋に行った方が役に立つ!」

ということです。本が悪いのではなく、最近売られている本で良書に出会える確率が低いのならポケットに二千円入れて飲みにいったほうが面白い人に会ったり、話が聞けたりする可能性が高い(私の場合ね)。

それだけのこと。

何も「出版不況」ということではなく、つまらない本には金を出さないという消費者心理なんじゃないのかいな。売れている本は昔から現在に至るまで売れているのだしね。

この↑本なんてamazonの2012年上半期の新書ランキングで17位だし、もう初版から一体何年経過してるんだろうね?少なくとも20年前に読んだ記憶があるのでそれよりも前だろうし。

そして、私がずーっとお勧めしている;

書籍とはちょっと違うけど総合ランキングで26位。この出版社なんてこれしかやってないんじゃないだろうか。相当儲かっているだろう。

電子書籍へ移行するとか、古本のせいだとか言ってもそもそも小手先のテクニックで出版し続けた報いなんじゃないかと思う。だって売れている本というのは今もなお売れ続けているし、こういう本は中古でもなかなか出回らないわけだし。

出版不況、と一言で片付けるのは簡単だけどその原因がどこにあるか考えるべきだと思う。

 

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