日曜日に、某カメラマン氏の講演会を聴きに巣鴨まで足を運んだ。

このカメラマン氏は私なんぞよりはぜんぜん年上であり、直接面識は無いのだが数年前から氏のブログでいろいろと勉強させてもらっている。相手は私のことを知っているわけはないのだが、独学でここまで来た私にとっては数少ない写真の師匠と言える。

それで講演が行われたのは巣鴨にある千石図書館という場所で、参加料無料である。ちょっと驚いたのだがこのカメラマン氏の講演が無料という点。おそらく誰も知らないと思うが誰もが知っている「人」しか撮っていない。メディアに出てくるほど有名ではないが隠れた「巨匠」である。

さて、講演の内容としては普段ブログで氏が語っている内容ではあるのだが、そもそも参加しているのは近所のジジババばかりで「それっぽい人」というのは皆無。少し若い人が混じっているが、少数派。でも、氏はそういう人たち相手にもわかりやすくおもしろい話を小一時間し、所々に笑いを織り込んでいた。丁寧な講演とは言い難いが自分の言葉で語っている空気は十分伝わってきた。しかも、自分の撮った写真をポストカードにして「おみやげ」として全員に配るというサービス精神は氏の人柄を表している。

たぶん、この人はただのオッサンに違いないが常に周囲に気を遣っている人なんだと思う。カメラマンってつくづくサービス業だよな。

それで講演終了後、サイン会だの個別質問に答える時間もあったのだが、全くミーハーではない私はそのままサクッと帰ってきた。せっかくだから挨拶くらいしておいても良かったかなぁ、と思いつつ、これといって交わす会話のネタも思いつかず、だったら相手にも良い迷惑だろうから遠慮した。相手にとって私と知り合うことに得はない。

ご縁があればいずれ話をさせて頂く機会は来るだろう。そのときに改めて挨拶させてもらっても遅くはない。本当に縁があれば自然とそういう引力が働くものだ。いずれにせよ氏の話はとてもためになる話であった。

そして講演後は軽く巣鴨を散策。巣鴨といえば年寄りの街として全国的に有名だが、この日はたまたま朝顔祭りと言うこともあり露店が多く並んでいた。

まぁ、滅多に行くような場所ではないが意外と楽しめる街だ。老舗の饅頭屋とか煎餅屋があったり、食べ物が充実している。浅草のように観光地としての偏りは薄く、どちらかというと地元志向な街の雰囲気。

「これが日曜日だ！」みたいな時間を過ごす場所として悪くない選択だ。

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