ストロボで遊ぶ ~スヌート 実践編~

さて、前回は「スヌートの作り方」をご紹介した。

本日は使い方です。ちょっとテクニカルな話も交えて書くので難しいかも知れないけど、気にせず読み進めて頂ければと思います。

まずは装備のご紹介;

●ストロボ:YN560

●ラジオスレーブ:RF-603

●ライトスタンド:LS-095

●スヌート(自作)

である。立場上(笑)取扱機材を紹介しているが別に同じことができるならどこの機材でもOK。カメラメーカー純正のストロボで赤外線スレーブ使っても良いし、ライトスタンドは無くてもOK。ストロボをライトスタンドで固定するというルールはなく、片手に持って使っても良い。ポイントは「ストロボ一本でできる」ということね。

さて、それで手軽に撮るのを楽しむなら、近所にあるそこそこ大きな公園がオススメ。やはりいろんな建造物があったりして、被写体が選べるし、遊具はカラフルなのも面白い。また、「早朝」なら子供たちもいないので堂々と撮れる。

というわけで今回はセオリー通り「早朝の公園」。それに時間帯というのは実は重要な要素で時間帯によって撮り方も変わるし、同じ被写体でも見え方が変わる。「いつも同じところばかり」と嘆く前に「撮る時間帯を変える」というのも楽しむテクニック。

早速、公園に到着し、ウオーミングアップがてらストロボを左手に持ち、Pモードで撮る。

はい!ドーン!

(f2.8、ISO320、1/30)

・・・。とりあえずイマイチというか失敗!(笑)

ってか普通「失敗」を載せないよな(笑)でも、誰しも失敗するのです(←ここ重要なポイント!)。

「失敗したらイヤだ」、とか、「自分は下手だ」とかいろいろ思うかも知れませんが、あくまで「楽しむ」という観点で考えたら失敗したっていいんです!(※私なんて客先で失敗したこと数知れず。それに比べたらこの程度の「失敗例」を公開するのなんてどうってことない♪)

それで簡単に解説すると、ISO、F値、シャッタースピードすべてオートで撮ったのだが、まだ周囲が薄暗いということもあってシャッタースピードが長くなったと思われる。そこに無計画にストロボ当てたのでベンチのところがいささか不自然な明るさになっている。

そこで撮りたいイメージとは違うので、マニュアル設定に変えて撮ってみる。

(F4.0、ISO200、1/80)

先ほどの設定とは、絞りで一段上げ、ISOで2/3下げ、シャッタースピード1と1/3上げなのでトータルで前の設定よりカメラ側を3段ほど暗くしている計算になる(はず。※説明するときは一応計算しますが、撮っているときはそんなに細かく考えていない。この辺はいずれ書きますが今回は省略)。そこにストロボの出力変えずに当てている。すると周囲が暗くなり、ストロボを当てた場所が明るくなる。

徐々に「スヌート」っぽさがでてくる。

それでこのあとはカメラ側の設定を変えず、ストロボの出力調整だけで何枚か撮る。

さすがにスヌート付けたストロボ片手に撮るのは難しい。意外と狙ったところに当たらない。

それで光というのは離れれば離れるほど弱まり、かつ広がる特性(日本語では「逆二乗の法則」、英語では「Inverse Square Law」と言います。技術書にも書かれていますが、ひとまず感覚的に「そういうものだ」と覚えておけば良いと思います)があるのでちょっと離れたところから当てると被写体の(この場合は「立ち入り禁止の看板)後ろが暗いのが分かると思います。

また、スヌート自体が厳密な集光性を持っているわけではない。この辺は何枚か撮って慣れるほうが早い。こんなの頭で考えても無駄・・・、無駄ではないけど慣れるまではとりあえず撮ったほうがいい。慣れないうちは頭で考えるのは「PCに取り込んでから」でも遅くない。まずは「撮る」こと。

それで公園をウロウロしながら面白そうな被写体を探すことに。特に「遊具エリア」というのはいろんな物があって楽しい。いつもは子供たちに占拠されているが、早朝ということもあって自由に撮れる。

ひとまずベンチを見つけたので持参したライトスタンドを使って、ベンチを撮ってみる。

(F4.0、ISO200、1/250)

なんかそれっぽくなってきましたね。

時刻は6時14分とけっこう明るいのですが、シャッタースピードを1/250まで上げてやることで全体を暗くしつつ、スヌートから照射される光の「光軸の周辺部分の余計な光」をシャットアウトしています。こうすることで指向性を作ることができる。

余計な光を遮断したいときはメインライトを強くして、シャッタースピードと絞りで調整する。ISO感度を下げるという手もあるにはあるがそれだとこの場合狙っている効果が薄い。私の場合(※この辺は個人の好みというかやり方なので正解はない)、ISO感度を変えるときは単純に明るさが欲しいときだけ。

それでもっと「私のバッグを乗せただけのベンチ」をドラマチックに撮りたくなり、再度設定を変えて撮る。

(F11、ISO200、1/250)

ほー、なかなか良い雰囲気になって来たんじゃない。森本レオが朗読しそうなベンチになりました♪

冗談はさておき、続けます。

それで大体の設定が決まってきたらあとは場所を変えて撮ったり、ストロボの位置を変えて撮ればOK。

ブランコだってこの通り♪

(F11、ISO200、1/200)

ということで、100円ショップで買った「ペットボトルの保冷袋」もけっこう使えるでしょ♪

 

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